日経平均だけじゃない!TOPIXにも注目するわけ

波乱の幕開け、日本株式市場

2020年の日本株式市場は波乱の幕開けとなりました。米軍によるイラン司令官の殺害をきっかけとした中東情勢の悪化が嫌気され、20年最初の取引となった6日の日経平均株価は19年末比451円安となりました。ただ、それ以降は米国株式市場の堅調さなどを背景に、徐々に値を戻す動きとなり、日経平均株価は1月14日に24,000円(終値)台を回復しました。

過去3年の動きを見ると、日経平均株価の24,000円水準は重要なポイントとなっていることがわかります。日経平均株価は24,000円水準には到達するものの、その後はその水準に定着せず、上昇の勢いが弱まる傾向がありました。こうした動きから、同水準では「株価はもうあがらないだろう」と考える投資家が多くなり、株式を売却する傾向があるといえ、同水準は株価上昇の大きな壁になっていると考えられます。

日経平均株価の推移

日次、期間:2017年1月3日~2020年1月16日

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)

日本株式市場の先行きを見通す上では、TOPIX(東証株価指数)の動きにも注目する必要があります。

⽇経平均株価は東京証券取引所第1部上場銘柄の中から選ばれた225銘柄で構成される指数であるのに対し、TOPIXは東京証券取引所第1部に上場する全銘柄(約2,200銘柄)を対象に算出する株価指数となっています。つまり、日経平均株価よりも採⽤銘柄が広範にわたっていることから、株式市場全体の相場の動きを総合的に読み取ることができる指数といえ、多くの⽇本株式の投資信託においてTOPIXはベンチマーク(運⽤の指標とする指数)として利⽤されています。

最近の日経平均株価とTOPIXの動きを比べてみると、同じ日本株式の動きを示す指数ではあるものの、その動きが違っています。TOPIXは2018年1月までは日経平均株価と同調して上昇が続いていましたが、その後は日経平均株価より も軟調な動きとなっています。つまり、日経平均株価の動きほど、株式市場全体の動きは良くない状態にあるということで、日経平均株価が24000円台を定着し堅調に推移するためには、株式市場全体のエネルギーが増していく必要がああり、その指標としてTOPIXの動きが参考になるといえそうです。

日経平均株価とTOPIXの推移

日次、期間:2017年1月3日~2020年1月16日

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

2018年10月には、日経平均株価が24,000円台に回復したものの、TOPIXの動きが鈍い状態が続き、その後は双方で軟調な動きとなりました。足元で再度日経平均株価が24,000円台定着を狙う中、TOPIXの動きが鈍い状況では日経平均株価そのものも一段高を狙いにくいとみられます。

日本株式が強さを増していくためには、海外の株高や円安傾向だけでなく、日本の景気の力強さや、企業業績の回復といった「株価が上がる」材料が不可欠といえそうです。